まちの空間を活かす

都市に生まれたコミュニティ型商業空間「COMMUNE 2nd」(東京都港区)

地域共有化を目指した新しい暫定利用のあり方

「COMMUNE 2nd」が展開している東京都港区南青山、青山通りの土地は、かつてファッション関連の商業施設があったが、2010年に営業が終了し遊休地となった。商業施設の跡地は、通りに面して間口が狭く、奥まった変形のL字形で、また、青山通りの国道246号は、災害時の緊急輸送道路に指定された重要道路のため、沿道の建物は耐震構造であることなど規制がかかる。このような民間では手が出しづらい土地を、まちづくりの観点から、UR都市機構が取得した。
都心の暫定利用では、駐車場として土地活用することが多いが、それでは閉鎖的な空間になってしまう。UR都市機構としては、表参道駅至近の青山通り沿道という立地特性を活かして、賑わいを醸し出すような空間にしたいと考え、人々の交流拠点になるような企画・運営・演出ができる事業者を公募した。
そこで評価され、2012年7月にオープンしたのが「COMMUNE 2nd」の前身となる「246 COMMON」だ。事業主体は「WIRED CAFE」などを手がけるカフェ・カンパニー、施設運営は青山の国連大学前広場で毎週末に「ファーマーズマーケット@UNU」を開催しているメディアサーフコミュニケーションズ、空間演出は元IDEEの黒ア輝男氏が代表を務める流石創造集団が担当。農家を中心に、料理人、職人と都市に暮らす人々が参加するコミュニティである「ファーマーズマーケット@UNU」ようなマーケットを週末だけでなく毎日開きたいと、テントやキッチンカーが並ぶ食を中心としたコミュニティ型商業空間が誕生した。
2年間限定の暫定利用のため、「246 COMMON」は2014年5月に終了。事業主体が流石創造集団に替わったが、「246 COMMON」を引き継ぐ形で、2014年7月に「COMMUNE 246」がスタートした。これまでの「食」に加えて、「学び」、「働き」の要素が加わり、より幅広い層の人達との交流拠点に進化した。さらに、2017年1月からは「COMMUNE 2nd」として再開し、ゴミ減量やグリーンエネルギーなど、エコ活動にも取り組んでいる。

青山の国連大学前広場で週末に開催されている「ファーマーズマーケット@UNU」。関東を中心に、全国の農家が出店し、新鮮な野菜や果物を販売している。ほかに、焼き菓子やパンといった加工食品や雑貨、フードカートも並ぶ、人気の市場(提供/COMMUNE 2nd)
商業施設跡地で、「246 COMMON」がオープンする前の様子(提供/COMMUNE 2nd)
遊休地がコミュニティ型商業空間「246 COMMON」に生まれ変わった(提供/COMMUNE 2nd)

246COMMONの時から様々なイベントが開催されている。左から「ファーマーズマーケット」、ミミズや“環境循環”について学び、実際に土をいじってガーデニングを行った「ミミズコンポスト・ワークショップ」、沢山の人で賑わった「星空をたのしむ会」(提供/COMMUNE 2nd)