国産初シャワートイレから今も受け継がれているテクノロジーがある。

シャワートイレの歴史

1967年、国産初のシャワートイレ「サニタリイナ61」誕生。

高度経済成長期の日本。上下水道の整備と住宅のトイレの水洗化が進んでいました。また、東京オリンピックの宿舎に洋式便器が設置されたのを皮切りに、便器の洋風化も広がり始めていました。そんな、トイレをとりまく環境が整いつつあった1967年に、LIXILの前身であるINAXから国産初のシャワートイレ「サニタリイナ61」が誕生しました。当時、シャワートイレは、医療用の輸入品があるくらいでしたが、「サニタリイナ61」の登場で、一般の家庭で誰もが使うユニバーサルなものに変わっていきました。

わずか数名のプロジェクト。

今では日本の文化のひとつになったシャワートイレ。それは、わずか数名の開発プロジェクトから始まりました。存在するのは輸入品のみ。温水や温風が当たる位置が日本人のお尻にまったく合いません。そのため、まず日本人に最適なノズルの位置を割り出すことになりました。しかし、日本人のお尻の位置を示すデータは産婦人科や肛門科をはじめ、どこを探しても存在しませんでした。

当時のスタッフ

日本人の「お尻の位置」を割り出す。

手掛かりがなく悩み続けたスタッフは、まずは社員の尾てい骨や肛門の位置を測定することに。しかし、当時はまだ洋式便器に座る習慣がなかったため、座る位置がまちまちで基準値が得られず、何度も測定しなおして、ようやくノズルの位置を決定。温水の温度も、故障してやけどを負わせることが万が一にもないように、二重、三重にコントロール機能が働く工夫をしました。そしてそれを、温水で心地よく洗い流して、さわやかに乾かせることから、1984年より「シャワートイレ」と命名しました。

汚れを落とす洗浄角度は約75度。

シャワートイレで重要なのが、洗い心地です。さらに、洗い心地で大切なのは、洗浄角度です。温水を浅い角度から当てるより、ノズルがお尻の真下に向かって伸びて、温水を垂直に当てるほうが汚れがキレイに落とせます。でも、垂直に当てるとお尻を洗った洗浄水がノズルにかかってしまう。そこで、国産初のシャワートイレ「サニタリイナ61」は、洗浄角度を探求し、垂直に近く、かつ清潔性を保てる角度が約75度であることを割り出しました。この洗浄角度の考え方は現在のLIXIL のシャワートイレにも受け継いでいます。

お尻の真下近くまで伸びるので、汚れが落としやすい

1976年1976年、INAX初のシートタイプ「サニタリーナF1」発売。

便座を取り替えるだけでトイレがシャワートイレに変わる。今までの機能から、最新の機能に変えることができる。現在では多くの需要があるシートタイプのシャワートイレを1976年に発売しました。「サニタリイナ61」のノウハウをシートタイプにも展開し、一般家庭へのシャワートイレの普及に貢献しました。