水をまったく使わない洗浄水ゼロの『無水小便器』
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パブリックトイレ向けの超節水商品のご紹介

無水小便器
INAXは、パブリックトイレ向けの超節水商品として、水をまったく使わない洗浄水ゼロの『無水小便器』を、8月1日に発売しました。1台あたりの利用頻度が大きいパブリックトイレ市場において、大幅な節水を実現し、CO2排出量削減にも貢献する商品です。
INAXは2008年4月1日から、CO2排出量を2050年に80%削減(1990年度比)という目標を掲げた「環境宣言」を行い、さらに6月24日には業界トップランナー:企業として、環境省と「低炭素社会」「省エネ社会」「循環型社会」の構築を目指す「エコ・ファーストの約束」を結びました。INAXはこれからもCO2排出量削減に貢献する節水商品の開発に積極的に取り組んでいきます。
『無水小便器』は、水を使わず、ニオイ・汚れを抑え、しかも掃除しやすい小便器です。便器本体と尿が流れ込む専用カートリッジ(ファルコン・ウォーターフリー・テクノロジーズ社*1製)で構成されています。専用カートリッジには、水よりも比重が軽いシール(密封)液が入っており、フタの役割をすることで尿のニオイを抑えます。また、水を流す必要がないため水あかがつきにくく、さらに洗練されたパブリックトイレ空間にぴったりの凹凸のないすっきりしたデザインを実現し、お掃除もしやすい形状になっています。
*1 ファルコン・ウォーターフリー・テクノロジーズ社(http://www.falconwaterfree.com/):本社 米国ロサンゼルス、カートリッジを製造。
無水小便器
品番:U−80P
品番:U−80P
   
品番:U-89S
品番:U-89S
<カートリッジ>
<カートリッジ>
発売の背景1.法改正による省エネ対策の強化
地球温暖化対策のため、省エネに関する法律*1が相次いで改正。2009年4月(一部2010年4月)より施行されます。CO2排出抑制に貢献する節水機器は、今後オフィスを中心にますます需要が高まっていくと考えられます。こうした背景から、パブリックトイレ市場において大幅な節水を実現し、CO2排出量削減にも貢献する商品を投入しました。
*1 エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)、地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)
発売の背景2.INAXの節水の歴史
INAXは、住宅向けトイレとして、2006年4月に、サイホン式便器としては日本初*1となる超節水6リットル洗浄「ECO6トイレ」を主力便器に導入してきました。パブリックトイレ向けには、小便器では、4リットル洗浄を98年AI節水で2リットル、02年スーパーAI節水で1〜2リットルにし、今回水を使わない0リットルを投入。大便器では、13リットル洗浄を、99年プロ節水で10リットル、06年スーパープロ節水で8リットルにし、節水化を図ってきました。また、03年より『節水ESCO』事業*2として、ビルリニューアルの「経済性」と「環境保全」を両立させるサービスを展開しており、節水・省エネについて、商品と事業で積極的に取り組んでいます。
*1 2005年12月現在。当社調べ
*2 INAXの節水を切り口にしたビジネスの名称で、Environmentally Smart Control(エコで賢い水利用)という意味合いです。「ESCO事業」とは、Energy Service Companyの略で、工場やビル等において、ファイナンスや効果保証を組合せた省エネルギーの包括的なサービスを提供する事業です
無水小便器の特長
1.水をまったく使わない小便器
無水小便器は、便器本体と心臓部であるカートリッジ、それを支えるハウジング、排水管で構成されています。カートリッジ上部から入る尿はシール(密閉)液を通って内部へ入ります。シール液は水よりも比重が軽く、カートリッジ内の尿のニオイをシャットアウト、さらにたまった尿自身がトラップの役割を果たします。
カートリッジは不純物の堆積による「つまり」で排水性能が低下し、取替えが必要になります。寿命は、使用頻度や環境によって変動しますが約7,000回程度です。
水をまったく使わない小便器
2.凹凸のないすっきりデザインで今までにない掃除のしやすさを実現
クリーンリム形状にし、汚れをたまりにくくし、さらに、凹凸のないデザインにすることで今までにない掃除のしやすさを実現しています。掃除や便器にとって大敵の尿石は、水から供給されるカルシウムイオンが少ないため、できにくくなります。
また、陶器は世界基準のISO規格*1に準拠し、銀イオンで菌の繁殖を抑制します。
*1 2007年10月ISO規格発行。これを受け、SIAA(抗菌製品技術協議会)にて「SIAA抗菌ISOマーク」の運用が開始されました。
凹凸のないすっきりデザインで今までにない掃除のしやすさを実現
3.節水・CO2削減につながる環境に配慮した商品
水をまったく使わないので、水を作る際に発生するCO2排出量を大幅に削減できます。
[試算条件]
・使用回数:1人1日4回
・年間稼動日数:265日
・上下水道1m3当たりのCO2排出量:0.59kg
・カートリッジの寿命:7,000回/台
・使用人数:男性/600人
節水・CO2削減につながる環境に配慮した商品
4.経済的効果が大きい商品
500回/日使用する小便器では、1台当たりのランニングコストがセンサー一体型小便器で75%ダウン。カートリッジ式小便器にすると、さらに37%(4Lに比べると81%)ダウンします。
[試算条件]
カートリッジコスト:\5,200円で算出
上下水道料金:約\697/m3(東京都23区内)
  日常のメンテナンスコスト含まず
カートリッジの耐久回数は、使用頻度500回/日の時10,000回、150回/日の時6,000回で算出。
小便器一台あたりのランニングコスト比較
5.給水配管の設置・設計が不要
給水管や洗浄動作のための電源工事が不要。イニシャルコストを低減できます。

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