PICK UP −設計者の声−

PICK UP −設計者の声−

ARCHITECT'S VOICE/設計者の取材インタビュー

次代のニーズにこたえるパブリック空間の実現。

中西製作所1
  • 中西製作所2
  • 中西製作所3

ARCHITECT’S VOICE お施主様の声

お施主様の声

Q. 改修のきっかけは何ですか?
A. ビルの竣工から30年近く経ち、老朽化による水まわり(特に手洗いの水量・トイレの詰まり・センサー関係)の不具合が多発していたことです。加えて、顧客を招いて稼動確認やセミナー等が行える施設「テストキッチン」と、年季の入ったトイレのミスマッチが否めないため、会社全体の印象アップを図りたいと思いました。

Q. どのようなトイレをイメージされましたか?
A. 衛生的である事はもちろん、従業員のモチベーションアップに繋がることを期待し、癒されてくつろげる空間を目指しました。また、現在はサステナブルが重要視される時代ですが、ビル管理業務の負担を軽減するため、トイレが詰まらない水量の確保も改修の重要なポイントのひとつでした。

Q. 改修してみていかがですか?
A. 商業施設や最新の大型オフィスビルと遜色ない、高いクオリティのトイレに仕上がったと思います。テナント様からは、「きれいで高級感があり、デパートのようだ」と喜んでいただきました。今後はきれいになったトイレを維持していくことが課題になりますので、マナー啓発の方法を検討しています。


LIXILトータルサービスより(設計・施工)

【プランニングのポイント 工夫した点】
内装イメージのカラーデザインを3パターンご提案し、お施主様のご希望により近い空間を実現しました。色温度を下げたダウンライトや鏡裏照明による空間演出で、心地よい穏やかな印象を与えています。
洗面エリアは、インテリアモザイクの特徴的な形状と落ち着いた色合いでノーブルな雰囲気を演出しました。また、女性用トイレのスタイリングコーナーや男性用トイレの小便器エリアには、内装機能建材「エコカラットプラス」をご採用いただき、快適性とデザイン性の両立した上質で洗練された空間に仕上がっています。
既存の開口面積はそのままに、高さのある個別鏡を設置することで、明るさと使い勝手を共存させました。個別鏡は隣の視線が気になりにくく、女性用トイレにはお化粧直しなどに適したフロント照明付きを選定しています。また、スタイリングコーナーは鏡に近付きやすく、身だしなみを整えやすい仕様になっています。

【施工のポイント・工夫した点】
既存の排煙窓がカウンター上にあり、そのままでは照明付鏡の取り付けができないため、壁下地に造作を行いました。また窓枠が3方枠で上部に枠がなかったのですが、4方枠に見えるよう枠上部を造作しました。
出雲ロイヤルホテル1
  • 出雲ロイヤルホテル2
  • 出雲ロイヤルホテル3

ARCHITECT’S VOICE お施主様の声

出雲ロイヤルホテル
宿泊営業グループ・チーフ
渡部 善貴様

今回は、浴槽・洗面・トイレの3点式ユニットバスを、シャワーユニット、トイレの2点にリニューアル。
検討段階では、実際に宿泊してみた施設様やホテル業界、旅行業界のつながりから情報を集め、計画途中の段階では、設計会社からLIXILの製品の提案がありました。

今回の改装では、スペースを広げられない事情があり、浴室まわりも以前のスペースの中で改装しなくてはならないという課題があります。再び3点式ユニットバスを入れたとしても、ただ新しくなるだけなので、さらにお部屋の価値を高めるためには、なにが最適かを考えました。

そこで今回導入したのが、多機能シャワーがついたシャワーユニット。当ホテルは多くのビジネスユーザーやレジャーのお客様にも満足いただけるものを考えたときに、シャワーユニットを採用することになりました。

お客様からのたいへんよい評価の声をいただいて、素直に改修して良かったと思います。
ビジネスユーザーのお客様はリピーターの方も多くそう言った方々にも選んでいただいています。
また、良い面だけでなくマイナス面も常連のお客様からご意見をいただき、弊社の宿泊チームのメンバーは全員試してみて、何があると更に良くなるかなど、意見を出し合っています。
首都高速道路 川口ハイウェイオアシス1
  • 首都高速道路 川口ハイウェイオアシス2
  • 首都高速道路 川口ハイウェイオアシス3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

首都高速道路株式会社
計画・環境部都市環境創造課事業調整担当課長エキスパート
【建築計画・意匠設計】APECアーキテクト一級建築士
(設計当時:東京東局施設保全設計課担当課長)
中原 格様

川口ハイウェイオアシスのデザインコンセプトは“つなぐ”ですが、高速道路側から公園へのゲート性の高い建物となることと同時に、この土地が持つ誇り高き記憶と当時の町人たちの暮らしの姿ともつなぐことを意識しました。

株式会社UG都市建築 建築設計部
担当部長
宮本 裕一郎様

外構であるランドスケープについては川口市様と何度も協議のうえ、アースカラーを主体とした色で、高速道路側も公園側も一体でつながっているという表現をしています。
フェンスについてですが、今回、高速道路の区域、一般道の区域をセキュリティ上、仕切るということが重要になってきます。外からなかに入ってこられないようにするため、大きく3種類のLIXILのフェンスを使い分けしています。駐車場のほうに車椅子の方が使われるスロープがあり、こちらにも手すりがついています。お客様が触る部分に、夏は熱くなり過ぎず、冬は冷たくなり過ぎない樹脂製のカバーを使ったユニバーサルデザインの手すりを採用しました。
ホテルインディゴ軽井沢1
  • ホテルインディゴ軽井沢2
  • ホテルインディゴ軽井沢3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

株式会社INA新建築研究所 建築設計部 主任 竹花 裕貴様

ホテルインディゴはIHG ホテルズ&リゾーツが展開するブランドの1つで、本物件は国内2軒目の開業となる。ホテルインディゴには『ネイバーフッドストーリー』と呼ばれる、デザイン及び開発から運営に関わる全ての基盤となるコンセプトがあり、その土地ならではの歴史や文化、自然といった要素を建築・インテリアの細部まで表現する事が求められました。
ゲストルームの浴室は軽井沢の森林風景を感じられるようにバルコニーに面してガラス張りとした開放的なビューバスタイプと、スタンダードタイプの2種類を採用しました。
S CUBE HOTEL by SHIROYAMA1
  • S CUBE HOTEL by SHIROYAMA2
  • S CUBE HOTEL by SHIROYAMA3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

株式会社 石本建築事務所 矢作 隆行様

歴史と文化を継承し、あらたな景観を生み出す地域のシンボル

薩摩川内市の観光・産業を活性化するコンベンション機能を核とし、官民一体となって賑わいを創出する複合施設を整備するPFI事業。
2011年に全線開業したJR九州新幹線の川内駅に隣接し、今後発展が期待される東口の表玄関となる場所であり、新たな人の流れを誘引し多様な活動を生み出すことをめざし、「川内川の新たな支流」を施設コンセプトとしました。
多目的ホールを中心とした公共施設と、ホテル・商業用途の民間施設で構成され、ひろばを囲むように各機能を分散的に配置し、施設間の相乗効果と周辺街区への波及効果をもたらすことを意図しています。
外観は多様な活動を象徴するよう、キューブ状のボリュームを平面・立体的に配して躍動感ある集合体とし、それらの周りに生み出される空間が市民の交流や日常的なシーンとなるよう計画しました。
地域の伝統的な街並みを感じさせるモノトーンを基調とした落ち着きと品格のある佇まいとし、ここに集う市民や来訪者の活動こそが主役となる舞台のような場をめざします。
陸前高田市庁舎1
  • 陸前高田市庁舎2
  • 陸前高田市庁舎3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

株式会社NTTファシリティーズ 東日本事業本部 東北支店
池田 浩二様

東日本大震災により被害を受けた陸前高田市において、新たなまちづくりを進める拠点として新築された庁舎です。
「災害に強い庁舎」をコンセプトに建築構造は免震構造を採用し、陸前高田市の掲げる「ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり」を推進する拠点施設として庁舎を利用するすべての人が利用しやすい施設としています。
ガラスファサードやトップライトにより自然採光を積極的に取り入れ、気流シミュレーションにより各階の自然換気装置付きサッシと温度センサーが連動して開閉する換気窓を設置しています。これにより階段室を利用したチムニー効果による風の道をデザインしました。
陸前高田市は、日本四大名工とされる優れた建築技術を誇る職人集団「気仙大工」発祥の地です。各所に気仙大工の伝統技術の意匠を継承したデザインを取り入れることで陸前高田市らしさを演出し、利用者が親しみやすい庁舎としました。
JINS PARK 前橋1
  • JINS PARK 前橋2
  • JINS PARK 前橋3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

永山祐子建築設計 小森 陽子様

アイウエアブランド JINS の郊外のロードサイドショップ。地域共生の場として地域に開かれ、メガネの購入以外にも、子どもと親世代を中心にお年寄りまで誰でも日常的に立ち寄れ、滞在できる公園のような場所をつくりたいと考えました。メガネをつくっている間に休めたり、日常的に訪れる目的となるような空間やJINSにベーカリーカフェ「エブリパン」を併設。子供も安心して遊べる広場「うえひろば」を2階に計画し、歩道から「うえひろば」を立体的に繋ぐ大階段を設けました。すべての場所がパノラマに広がる公園のように開かれた空間の中で、訪れた人々はピクニック感覚でお気に入りの場所を見つけて過ごしています。水まわりはさまざまな利用者を想定し、タンクレストイレを採用したゆったり広く使える一般トイレの他、オストメイトを備えたバリアフリートイレや授乳室を設置しています。
フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮1
  • フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮2
  • フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

積水ハウス株式会社 開発事業部 設計担当 若林 良様

ホテルのラウンジスペースの一角に、ゲストが自由に利用できるキッチンカウンターが設置されています。
道の駅などで購入した地元の食材を調理・シェアできる空間として設えました。
地域が主役と考えた宿泊特化型ホテルとして、ホテルの外での消費を促す仕掛けの一つとしています。
マリオットブランドとしては、ゲストが共有して使用できるキッチン設備を整えたのは初の試みです。
デザインや機能は利用者のニーズや時代によって進化させていくつもりです。
地域・旅先でのコミュニティが産まれ、コミュニケーションの場として盛り上げることを期待しています。
富士屋ホテル1
  • 富士屋ホテル2
  • 富士屋ホテル3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

株式会社石本建築事務所 加藤 淳一様 神谷 俊雄様 笹島 幹広様

140年を超える歴史のある富士屋ホテルのリニューアルプロジェクトは、唯一無二の歴史に新たな価値を与え、リビング・ヘリテージ(生きた遺産)として、未来への持続的な営みを実現することを目指しました。
カスケード・ウイングは、国登録有形文化財に指定されている食堂棟(昭和5年(1930年)建築)に隣接して新たに建設されました。
低層部の外装は庭園の緑との相性がよい釉薬タイルを採用しています。
色彩は隣接している食堂棟の外壁色である稲荷山黄土を基本とし、窯変により色幅を持たせた自然な表情と、目地により深い陰影をつくり出せる断面形状としています。
釉薬特有の鈍い光沢は、その日の天候により表情を変え、箱根の景観に溶けこむ外観をつくり出しています。
フォレスト・ウイングのスイートルームは、歴史ある富士屋ホテル建築群の屋根の連なりを一望できる場所に位置しています。
インテリアのタイルは、モダンでありながら、どことなく富士屋ホテル特有の和テイストを感じられるタイルを選定しました。
全客室の浴室には源泉100%の温泉が引かれています。床には、冷たさを感じさせず、滑りにくい上に肌触りのよいタイルを選定しました。
「至誠」を社是とする富士屋ホテルの、お客様の安全安心を第一に考える姿勢から生まれた浴室です。
国の登録有形文化財に指定されている花御殿(昭和11年(1936年)建築)は、竣工当時から屋内プールを持つモダンな建築でした。
インテリアの床・壁タイルは、竣工当時の写真を手掛かりに、当時のインテリアの雰囲気を継承したデザインのパターン貼りとしました。
ウポポイ(民族共生象徴空間)1
  • ウポポイ(民族共生象徴空間)2
  • ウポポイ(民族共生象徴空間)3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

株式会社ドーコン 都市環境部 宮達 直也様

民族共生象徴空間ウポポイ(アイヌ語で(おおぜいで)歌うこと)の屋外空間としての民族共生公園は、自然と一体となった屋内外の空間すなわちランドスケープ自体が「アイヌ文化の入口」としての自然空間の中で自然と共生してきたアイヌ文化への理解を深めることができる展示空間となる「体験型のフィールドミュージアム」を具現化したランドスケープ空間の実現を図ることを目指しました。
また、園内への人及び鹿の侵入防止を図るため、外周には高さ2.0〜2.5mの柵を設けています。人の侵入防止の観点から、縦格子かつ足がかりとなる中桟のないタイプとして、LIXILの柵を選定しました。
そのシンプルなデザイン、グレー系のカラーにより、周囲の自然環境との調和のとれた施設となっています。
栃木県総合運動公園 東エリア 日環アリーナ栃木1
  • 栃木県総合運動公園 東エリア 日環アリーナ栃木2
  • 栃木県総合運動公園 東エリア 日環アリーナ栃木3

ARCHITECT’S VOICE 設計者の声

株式会社梓設計 アーキテクト部門 BASE02 日比 淳様
大成建設株式会社 設計本部 建築設計第二部 飯田 雄介様

栃木県宇都宮市西川田地区の大規模公園「栃木県総合運動公園」の東側隣地(東エリア)にオープンした複合運動施設「日環アリーナ栃木」。2022年開催予定の「栃木国体」にも使用される予定です。
66,000m2の広大な敷地に3つの空間(メインアリーナ、サブアリーナ、屋内水泳場)延床38,524.27mからなる大空間の建築群です。
この建物の外観の設計モチーフとなるのは「大谷石採掘場」。メインのアプローチを施設の開放的な前庭から建物を見ると壮観な縦のラインを強調しつつ横方向に広く展開する大壁面が現れます。縦スリットには実際に大谷石を使用することで、栃木の魅力を発信しています。
誰もが日常の中で利用しやすい施設として建物の各空間は細いサッシフレームで大きなガラス張りにより開放的になっています。様々なスポーツ活動が行われている様子を外から伺うことができ、利用者の楽しい賑わいを感じることができます。