ハーシュ・ベドナー・アソシエイツが手掛ける

ハイクラスブランドのホテルインテリア

上田良哉(ハーシュ・ベドナー・アソシエイツ東京オフィス プロジェクトディレクター)

ホスピタリティー施設で世界一の実績を誇るHBAに求められること

銀座のメインストリートの一つである外堀通りに面し、8丁目交差点の角地という開けたロケーションに建つ「ホテル ザ セレスティン銀座」。ガラスとベージュの石張りの縦ラインが印象的で上品な外観は、商業ビルがひしめくこの地において、ひときわ目を引くランドマークとなっている。ホテルの外観は日建設計、そしてインテリアデザインは、ラグジュアリーホテルのインテリアデザインで有名なハーシュ・ベドナー・アソシエイツ(以下HBA)が手掛けている。
HBAは1965年、ハワード・ハーシュとマイケル・ベトナーによって、アメリカ、ロサンゼルスで創業。現在、世界23拠点、1700人以上のデザイナーを抱える老舗のデザイン事務所である。世界のラグジュアリーホテルの客室・インテリアのほか、リゾート施設、レストラン、店舗、住宅など、幅広い分野で多くの実績を残している。
日本では、シャングリ・ラ ホテル東京、リッツカールトン大阪、ヒルトン名古屋などのホテルの改修を手掛け、パークシティ豊洲、パークコート千代田富士見ザタワー、パークタワー目黒などのマンションのデザインも行っている。
2012年に正式に東京オフィスが開設され、東京のスタッフによるデザインがスタートした。プロジェクトによっては、他国のオフィスと連携しながら、国内に限らず海外含め仕事を展開している。世界中に多くのデザイナーを抱えながら、HBAクオリティはどのようにして保たれているのか、HBA東京オフィスのプロジェクトディレクターを務める上田良哉氏にお話を伺った。

ハーシュ・ベドナー・アソシエイツ東京オフィスのプロジェクトディレクター上田良哉氏
ホテル ザ セレスティン銀座の外観

「弊社は50年以上の経験と実績がありますから、ホテルの機能性や使い勝手に関しては当然のように高い水準が求められます。そのため、必要であれば世界各国の事務所で作った図面なども確認しながらクオリティを管理していきます。デザインに関しては、5つ星ホテルからビジネスホテルまでグレードもさまざまですし、立地場所やクライアントによっても求められるものが違いますから、過去の実績を確認しながら、プロジェクトごとに判断していきます」
東京オフィス開設後の仕事としては、ザ・リッツ・カールトン大阪、ヒルトン名古屋およびヒルトン東京お台場の、エグゼクティブラウンジの改修、赤坂プリンスのクラシックハウス、北海道のウェスティンルスツリゾート、富士急ハイランドのハイランドリゾート ホテル&スパ、ザ ロイヤルパークホテル京都四条などがあり、どれも高いクオリティを実現している。

このコラムの関連キーワード

公開日:2018年10月09日