中小企業が活用できる補助金1
~そもそも補助金とは何か?~

中小企業診断士 市岡直司(株式会社市岡経営支援事務所) 

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みなさんはこんな経験はありませんか?

「応募していれば使える補助金があったのに知らなかった」
「補助金があれば新しい事業や設備投資ができるのにしていない」

補助金を積極的に活用してビジネスを加速させている人もいますが、まだまだ少数派かもしれません。多くの小規模・中小企業の経営者の方が、活用できる補助金について知りません。知らないだけで機会損失をしてしまうのは、非常にもったいないことです。

そこで、今回は「そもそも補助金とは何か?」といった基本をお伝えしたいと思います。そして次回、活用できる具体的な補助金についてご紹介していきます。

「補助金」とはどんな制度?

「補助金」と同じような制度で「助成金」という制度があるのはご存じだと思います。ただし経営者の方で、この違いをきちんと認識されている方は意外と少ないのが実情です。ここでは「補助金とは何か」を知っていただくために、まず「補助金」と「助成金」の制度上の違いから説明していきたいと思います。

「補助金」と「助成金」の違いを簡単にまとめると以下のようになります。

「補助金」も「助成金」も、国や自治体などが実施している原則返済する義務のないお金のことです。今回は主に国が実施しているものについて説明します。

【助成金】

「助成金」と呼ばれるものは、要件を満たせば受給できる制度です。主に厚生労働省が実施している「雇用関係助成金」がそれにあたります。従業員の雇用維持や雇い入れ、職場環境の改善などに対する事業者側の負担軽減という意味合いがあります。

原資(財源)は雇用保険となるため、雇用保険に加入している事業者を対象に、要件を満たしていれば原則給付されます。

【補助金】

一方、「補助金」は主に経済産業省や文部科学省が実施しているもので、国が推進している新たな事業や取り組み(事業化や研究開発など)に対する投資の後押しという意味合いがあります。原資(財源)は税金です。そのため誰でも受給できるわけではなく、応募申請書の審査があります。

つまり、補助金を一言で表すと

国や自治体が推進している事業に対して実施のサポートのために給付するお金

となります。特に「補助金」は専門家による審査があるため、申請したからといって必ずしも受給できるわけではありません。応募申請書の中で独自性や採算性、優位性などを上手にアピールできなければ採択されないという厳しい世界です。申請企業1,000社に対し、採択予定事業者数が300社であれば、700社は審査で落とされます。

この採択される事業者の割合を「採択率」といいますが、新しい補助金ほど採択率が高く、利用しやすい傾向にあります。

ここまで、補助金制度の基本についてお伝えしてきました。
次回は、活用できる具体的な補助金についてご紹介していきたいと思います。

公開日:2019年01月23日

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