補助金に関する情報の収集方法~地方自治体の情報や専門家の活用方法~

中小企業診断士 市岡直司(株式会社市岡経営支援事務所)

先回、国(官庁)が管轄する全国規模の補助金の情報収集の方法(①)について解説しました。今回は、地方自治体が実施する特定地域に限定した補助金の情報収集の方法(②)と、専門家を活用して情報収集する方法(③)について説明します。

②地方自治体の補助金情報の収集方法

今全国規模で実施される補助金だけでなく、都道府県や各自治体に募集地域を限定して実施される補助金も、多種多様に存在します。この自治体単位の補助金の方が種類も多く、自社に合う補助金を探す手間も大変な作業となります。ここでは、地方自治体の補助金情報源として有効なサイトを2つ紹介したいと思います。

■J-Net21

「J-Net21」とは独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する、中小企業・小規模事業者・創業予定者の方のためのポータルサイトです。補助金情報だけでなく、様々な経営課題ごとに知りたい情報を簡単に探すことができるようになっています。

https://j-net21.smrj.go.jp/index.html

このサイト内の中小企業向け施策は頻繁に更新されるため、常に新しい情報を得ることができます。特に補助金情報については「支援情報ヘッドライン」の中の「補助金・助成金・融資」のページで検索ができるようになっています。ここで全国の自治体を含む募集対象地域別や事業分野別に補助金の情報が探せます。

■各都道府県の中小企業支援センターのサイト

現在、すべての都道府県では中小企業・小規模事業者向けに経営上の課題、資金調達等に関する相談に応じる中小企業支援センターが設けられています。

この中小企業支援センターは各都道府県によって名称はバラバラです。中小企業庁サイト内の下記URLから都道府県管轄の中小企業支援センターのサイトにアクセスできます。

都道府県等中小企業支援センター一覧
https://www.chusho.meti.go.jp/soudan/todou_sien.html

この中小企業支援センターのサイト上ではその地方独自の補助金情報が検索できるようになっていたり、最新情報が掲載されていることがありますので、ぜひ確認してみてください。

③中小企業の支援機関等の専門家に相談する

「細かいことやわからないことは専門家に直接聞いてみる」のも良いでしょう。自社に活用できそうな補助金が見つかったとしても、細かい要件などがわからない場合も多いかと思います。募集要項等を全部読んでも理解できないこともあるでしょう。そのような時は専門家に聞いてみる方が正確で確実です。

全国、都道府県単位の補助金については、先ほど紹介した各都道府県にある「中小企業支援センター」の相談窓口か、「よろず支援拠点」の経営相談窓口の専門家に相談されると良いでしょう。

「よろず支援拠点」も各都道府県にある中小企業・小規模事業者が抱える様々な経営相談を受け付けてくれる機関であり、「中小企業支援センター」の中にある場合がほとんどです。県によっては複数個所に整備されていますので、最寄りの相談窓口があるかどうか確認してみると良いでしょう。

各よろず支援拠点連絡先一覧(中小企業庁)
https://yorozu.smrj.go.jp/base/

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公開日:2019年11月27日