「INAXタイルコンサルティングルーム大阪」オープン記念セミナー レポート

ミラノサローネ2019 トレンドウォッチング

安藤眞代 (インテリアデザイナー、studio Ma 代表)

2019年春にLIXIL初のプロユーザー向けのタイル専門展示ルームとしてオープンした「INAXタイルコンサルティングルーム大阪」。
そのオープンを記念してインテリアデザイナー安藤眞代さんによる「ミラノサローネ2019 トレンドウォッチ」セミナーが開催されました。
世界最大規模のインテリア/家具の展示会として常に注目を集めるミラノサローネ。同時開催のイベントも含めた「ミラノデザインウィーク」としては世界中から100万人規模が来場し、世界一のデザイン祭典とも言われています。
今年も「エルメス(HERMES)」や「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」など多くのブランドや「フィリップ・スタルク(PHILIPPE STARCK)」「トム・ディクソン(TOM DIXON)」「佐藤オオキ」など著名デザイナー、企業が世界観やクリエイションを国際的に発信し、盛況のうちに閉幕しました。
安藤さんはそのミラノサローネを10年以上見続けてきました。
セミナーでは安藤さんが見て感じた最新のミラノサローネやこれからのインテリアについてお話いただきました。

ミラノサローネの魅力
世界最大規模のデザインイベントをセレクトして見る楽しさ

ミラノサローネには、「 TuTuMu Exhibition in Milano~和紙で包む展~」で出展していた時期も含めて、10年以上通っています。
一番の魅力は他の展示会にはない圧倒的な規模感と自由さですね。
業界の人だけでなく、様々な人が集まって楽しめるミラノの街をあげてのデザインイベントになっています。
1週間で100万人が来るデザインイベントは、他ではなかなかないですよね。

安藤眞代
ミラノサローネ 入り口

有名ブランドやデザイナーの展示はもちろん魅力的ですが、若手デザイナーの登竜門的な展示もありますし、本会場だけでなく、街中での展示も年々増えてきています。
本会場は事前予約制など制限があるブースもありますが、街中の展示では学生から家族連れまで自由に見れるものが多いです。
街中がお祭りのような賑やかさで皆が思い思いに楽しんでいる雰囲気があります。

ミラノサローネ マップ
ミラノサローネ 街中

それだけ多くの人や情報が集まるので、私は自分なりに見るべきところをセレクトするのがポイントかなと思います。
ガイドマップが配布されているので、大手ブランドの展示は必ず抑えつつ
あとは、照明を中心に見る人、キッチンを中心に見る人、クラシックなデザインを中心に見る人など人それぞれの楽しみ方ができるのが、自由でいいなと思います。
例年、会期中の4月のミラノ 注)はとても気候がいいですし、食事もおいしいので、1日20キロ歩き回って展示を見るのが、体力勝負ですけど、とてもおもしろいです。
今のデザインがどうなっているか、デザイナーが今、何を考えているかなど大まかな流れを感じられるし、それが自分の刺激にもなるので、毎年行くことがモチベーションになる展示会ですね。
また通っていると、人とのつながりも出てきて、「また来年も来るよね」という感じになるので、行かないと取り残されたような気持になりそうです。

注)2019年はめずらしく寒かった

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公開日:2019年06月26日