ミッションは、家族の健康を守る新しい建材の開発。

左:田阪 裕一(LIXIL WATER TECHNOLOGY JAPAN タイル事業部 タイル開発部 部長)
右:川合 秀治(LIXIL WATER TECHNOLOGY JAPAN デザイン・新技術統括部 技術研究所 セラミック研究G GL)
(2019年1月現在)

「エコカラット」は、国との共同研究から始まった。

1999年に発売されたエコカラットが開発されるきっかけは、社会的な問題になりはじめていたシックハウスや湿気による住環境の悪化です。
当時は、ホルムアルデヒドなどの有害物質や、住宅の気密化が進み、結露やカビ・ダニの繁殖による人体への悪影響が問題視されていたころでした。それらを建材で改善できないかと考えたのです。その頃、国では建築基準法を改定し、住環境の空気質に着目した建材づくりを推進し始めていました。そこでLIXIL(当時はINAX)と国、同じ問題意識を持っていた両者が手を組み、素材に関するヒント探しを始めました。

※通産省工業技術院名古屋工業技術研究所(現国立研究開発法人産業技術総合研究所中部センター)

5年の歳月、1000回以上のテスト、試行錯誤の連続。

「エコカラット」の機能のポイントは、ナノサイズの孔(あな)です。しかし、開発当初はどういう素材がいちばん空気を吸って吐くのかすらはっきりわかっていませんでした。土、セメントなど、いろいろな素材の研究をしました。壊される蔵の土壁を剥がして孔がどうなっているのかを研究したこともあります。そして、孔のサイズは、ナノ、ミクロン、ミリ、どれがいいのか。その小さな孔をどのように固めて建材にするのか。1000回以上のテストを行った結果、ナノサイズの孔が最も効果が高く、焼き物にすることで生産性が高まることがわかりました。基本的なことがわかり、いざ試作品をつくってみると割れてしまうほどもろく、強度を持たせることが困難でした。素材の配合や生産条件まで試行錯誤と数えきれないほどの失敗を繰り返し、企画・構想から5年で「エコカラット」は完成しました。

1nm=1mmの100万分の1

孔をふさがずに、色・柄をどうやってつけるか。

従来のタイルは、清掃性や清潔感を高めるために表面をガラス質で完全に覆います。しかし、「エコカラット」は表面を覆ってしまうとナノサイズの孔がふさがってしまいます。そこで、孔をふさがずに、なおかつカラーバリエーションがつくれる新しい施釉を開発しました。調湿建材でありながら意匠材としても優れている、その両立ができていることも「エコカラット」の特長です。

ゼロエネルギーで働きつづける革新的な商品。

「エコカラット」は、素材全体をナノの孔で揃える技術も確立しました。吸放湿特性量は珪藻土の5-6倍、調湿壁紙の25倍以上に達しています。しかも、それをゼロエネルギーで達成します。

※自社調べ