直島銭湯『I Love 湯(アイラブユ)』

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アーティスト大竹伸朗さんが手がける、直島銭湯『I Love 湯(アイラブユ)』

裸で体感できるアート施設

直島銭湯 I Love 湯  

直島(香川県直島町)は、穏やかな瀬戸内海に浮かぶ風景の美しい島の一つ。ここではベネッセコーポレーションと直島福武美術館財団によって運営される「ベネッセアートサイト直島」プロジェクトが展開されています。
公衆浴場「直島銭湯『I Love 湯』(アイラブユ)」は、海外からの注目度も高いアートの島・直島に、2009年7月26日オープンしました。
場所はフェリーの発着港でもある宮浦港のすぐそば。ひときわ目を引く外観の銭湯です。

直島銭湯 I Love 湯

DATA

営業開始日/2009年7月26日
住 所/香川県直島町2252-2
アート/大竹伸朗
デザイン・設計/大竹伸朗/graf
企 画/財団法人 直島福武美術館財団
運 営/NPO法人直島町観光協会、宮ノ浦自治会

URL /

http://www.naoshima-is.co.jp/

サイトの閲覧にはAdobe Flash Player10が必要となります。アドビシステムズ公式サイトから入手の上インストールして下さい。

画像をクリックすると建物の各部位が確認できます。

   
玄関

玄関

浴場洗い場内観

浴場洗い場内観

浴場内観

浴場内観

直島銭湯プロジェクト×大竹伸朗×INAX

「直島銭湯『I Love 湯』(アイラブユ)」は、島の玄関口ともいえる宮浦地区に、アートを楽しんだ観光客や、地元の島民たちが憩える施設を作ろうという財団法人直島福武美術館財団:理事長の福武總一郎氏の発案をもとに、スタート。
直島にゆかりの深いアーティスト・大竹伸朗氏が設計し、クリエイティブ集団grafの協力のもと、プロジェクトは進められました。

INAXは、やきものの技術を活かし、浴場のタイル壁画の制作・トイレ・手洗器から、水洗金具まで、このプロジェクトにおおきく関わっていくこととなり、 制作は愛知県常滑市のINAXライブミュージアム”ものづくり工房”で大竹さんが2週間滞在して行われました。

直島銭湯プロジェクト×大竹伸朗×INAX

画像をクリックすると制作風景が確認できます。

今回のタイル絵は、素焼きしたタイルに呉須で絵を描き、その後、光沢を出すために釉薬をかけて本焼き、という工程を経て、壁画として制作することになりました。最終的な壁画のサイズは約2×4.4mで、1枚20×20cmの白磁のタイルを189枚組み合わせることで完成します。男湯女湯の2種類の壁画制作となります。
制作完了までは、関係者の中で多くの意見交換が行われ、試行錯誤がありましたが、最終的に完成した『海女海中図』は、浴場内の壁画として圧倒的な存在感を示しています。

※呉須(ごす:藍色顔料)

壁画『海女海中図』 海女の絵

壁画『海女海中図』 海女の絵

画像をクリックすると浴槽全体も確認できます。

壁画『海女海中図』 蛸の絵

壁画『海女海中図』 蛸の絵

画像をクリックすると浴槽全体も確認できます。

衛生陶器の呉須(ごす)絵付け&モザイク壁画

衛生陶器の呉須(ごす)絵付け&モザイク壁画

壁画の本制作に先立ち、絵付けトイレの制作なども行われました。
最終的には、トイレ、トイレタンク、手洗器、脱衣所の洗面器に至るまで、大竹さんの描くクラゲやヒトデなどで所狭しと彩られました。

また、浴場の入り口脇には、ジュエリーモザイクによる『蓮の花』の壁画が描かれました。これは東濃INAXが特注対応したもので、ゴールドのモザイクタイルで縁取られた蓮の花は、海中図の壁画とは違ったタイルの魅力を発揮しています。

洗面

洗面

絵付けトイレ

絵付けトイレ

モザイク壁画『蓮の花』

モザイク壁画『蓮の花』

手のひらサイズのアート 水中花

壁画の制作とは別に、心地よさで人気の高い多機能シャワーの水洗金具に、アートを取り込んでしまおうというアイデアもありました。
これは「水中花」という仮称で進められていたプロジェクトで、大竹さんのこれまでの作品などをシャワー使用時に一番目につくハンドル部分へあしらったアート作品のひとつです。
大竹さんのイメージの世界が、小さなハンドル部分へ凝縮した出来となりました。

手のひらサイズのアート 水中花
水洗金具

水洗金具

水洗金具ハンドル部分

水洗金具ハンドル部分

 

画像をクリックすると水栓金具のバリエーションが確認できます。

シャワー水洗が並ぶ浴場内

シャワー水洗が並ぶ浴場内

●さらに詳細記事をご覧になりたい方は、INAXニュースリリースをご覧ください

INAXニュースリリースURL

INAXニュースリリースURLは左記ボタンをクリックして下さい。
http://www.inax.co.jp/company/news/2009/070_culture_0826_463.html?tc=rss

財団法人 直島福武美術館財団

2004年設立
TEL:087-892-2550 FAX:087-892-4466
URL : http://www.fukutake.or.jp/naoshimaart/

株式会社ベネッセーコーポレーション福武会長が理事長。安藤忠雄氏が設計した地中美術館を香川県直島町で直営。直島で20年来活動しているベネッセコーポレーションとともに直島の自然や歴史、文化を活かしながら建築とアートを介在させ、島の方々との協働のもと新たな地域振興の在り方を提唱。

ベネッセアートサイト直島

ベネッセアートサイト直島は左記ボタンをクリックして下さい。
http://www.naoshima-is.co.jp/

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大竹伸朗(おおたけ しんろう)

画家。1955年、東京生まれ。
高校卒業後、北海道別海町の牧場に住み込みで働く。1977年から78年にかけてロンドン滞在。80年武蔵野美術大学油絵科卒業。82年初個展を開催、以降国内外で精力的に活動。89年アメリカ・インフォメーション・エージェンシー(USIA)及びアーティストコロニー基金の招聘によりニューヨーク州に制作滞在。95年アトランタオリンピック委員会及びオリンピック文化機関の招聘によりアトランタに作品制作滞在。2006年東京都現代美術館にて「大竹伸朗全景1955-2006」展開催。香川県直島では94年「Out of Bounds」展、2001年「THE STANDARD」展、2006年「直島スタンダード2」展に参加。たえず新しい価値観を提示し、美術界の閉塞状況と戦い続ける姿勢は、アートシーンを超えて幅広く熱い支持を得ている。

graf:decorative mode no.3 design products inc.

スペースデザイン、家具、照明、グラフィック、プロダクトデザイン、アートから食に至るまで「暮らしのための構造」を考えてものづくりをするクリエイティブユニット。1998年異業種メンバー6名が集まり、大阪南堀江にショールーム「graf」をオープン。2000年、有限会社デコラティブモードナンバースリー設立。同年、中の島に移転してオープンした「graf bld.」を拠点に、オリジナル家具の企画・製作・販売、店舗・住宅設計、プロダクト・グラフィックデザイン、ブランディングに至るまで、プロジェクトごとに幅広い活動を行っている。

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