LWのレシピ vol.1 伊礼智設計室
町と家の間を豊かにつくる
伊礼智(建築家、伊礼智設計室代表)
LWのレシピとは、建築家伊礼智先生を始めとして、TOSTEMの大開口窓「LWスライディング」を日頃ご愛用頂いている建築家・設計士の方々に、実際の採用事例からLWの魅力や採用にあたっての工夫を、ご紹介するWEBコンテンツです。
#1
建築家/伊礼智設計室 代表
伊礼智 氏
『浜松・布橋の家』
「浜松・布橋の家」は、週末のたびに友人を招いてホームパーティをするという夫婦のための住まい。大人数で食事が楽しめるように大きなダイニングテーブルを中心に計画されたコの字の平屋です。

来客が多いため、4台の駐車スペースを確保することから設計がスタートしました。駐車場の存在が町と家を分断しないように、中庭を設けて、町⇒駐車場⇒中庭⇒家とゆるやかにつないでいます。駐車場と中庭の間には、高さ120㎝ほどの壁を立て、視線の抜けを保ちながら中庭のプライベートを守っています。

きれいなコの字を描く屋根。2台を収容するカーポートは外物置で耐震性を確保

外観正面。道路から中庭の緑がチラリと見えるが中の様子はわからない
中庭を設けることで、眺望が望めない住宅街でも窓を開放して気持ちよく過ごすことができるようになります。この家の中心であるダイニングの窓にはLW(内法:幅2080㎜×高さ1860㎜)が採用され、中庭を望むピクチャーウィンドウとなっています。

キッチンから中庭まで視線が抜ける。隠し框のLWは内と外をシームレスにつなぐ。パーティのときには開放して、中庭から来客を招き入れることもあるそう
浜松・布橋の家のLWの設計ポイント

① デッキ幅を開口幅に合わせず半分程度にすることで、植物を窓に寄せて植えられるため、窓から庭を眺めたときに庭の緑をより近くに感じることができる
② 駐車場と中庭の間に120㎝程の塀を立て、家の中からは車をさりげなく隠し、外部からは中庭のプライバシーを守っている。塀の高さを抑えているため、閉塞感はなく室内からは家の前の道路を通る人の行き来を感じ取ることもできる
③ ボリュームがあるダイニングに対して、2畳ほどの小さなデイベッドコーナーを設け、足を伸ばしてくつろげる場所をつくっている。LWの引き込み代の壁を利用している点がポイント
④ 窓の内側にガラリ戸と障子を設けて、必要に応じて外とのつながりを制御できるようにしている

小さなデイベッドコーナーがこの家のリビング
LW枠まわり平面詳細図

LW枠まわり断面詳細図(クリックして拡大)
◇物件情報
延床面積:38.75坪
敷地面積:103.35坪
◇出演者情報

ゲスト:
建築家/伊礼智設計室代表
伊礼智 氏

司会進行:
株式会社エクスナレッジ
『建築知識ビルダーズ』 編集長
木藤阿由子 氏
◇商品サイト
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公開日:2022年11月18日