ユーザーインサイトに根ざしたINAXブランドのデザイン開発。

「エコアクアシャワー」のスタイリング検討途中の試作品の一部。

つくり手の都合やアイデアだけでデザインしない。

INAXブランドは商品を開発する際に、それを使うお客さまの理解から始めます。調査した数字を見るだけではなく、デザインチームが主体となって試作品を前にしてお客さまとのコミュニケーションを繰り返し、数字の裏にあるユーザーインサイト(お客さまの深層心理)を掘り起こしていきます。例えば、「エコアクアシャワー」の開発では、シャワーについての調査だけではなく、普段はどのようにお風呂を使い、その前後でどのようなケアをしているのか、それら背景から探りました。そこでわかったことをもとに、デザイナーがディテールを考え、お客さまに魅力を感じていただけるデザインを目指しました。

ユーザー調査で浮かんできた新しい価値。

「エコアクアシャワー」の開発にあたり複数のユーザー調査を実施しました。今回は同時期に開発していた浴室用浄水ユニットとの組合せを意識していたため、浄水シャワーの使用経験がある方へのインタビュー調査も実施しています。そしてそこから“はっ”と気づかされる重要なキーワードを得ることができました。“ありのままの自分を高めたい”“人工のものをできるだけ排除して自然のものを取り入れたい”“健やかな美しさに近づきたい”という心理です。それは、より価値のある水(浄水)を提供したいという、私たちの想いを商品として形にするうえで大きなヒントになり、「きれいな水でありのままの自分を高めるにふさわしい洗練・先進のシャワーヘッド」という目指す方向性を定めることにつながりました。

お客さまにとって魅力ある造形に仕上げる。

滑らかで一体的な形状、穴の配置と質感にこだわった散水板、散水板の中心に配した先進性を感じさせるアクセントリングなどは、まさにユーザーインサイトをヒントにして作りだした形状です。その他、シャワーの基本的な価値を高めるポイントも押さえています。例えば、グリップは、わずかに湾曲させて手にフィットしやすくし、また曲面の中にエッジを備えることで指掛かりや向きの判別のしやすさにも配慮しています。グリップからヘッドにかけては段差をなくし滑らかにつなげることで、清掃性を高めています。また、ヘッドを大きく仕立てることで、浴び心地のよさを視覚的に伝えています。実は、これらのポイントは、これまでのインタビュー調査のなかで明らかになったことで、今回の「エコアクアシャワー」にも反映しています。調査で得られた知見は引き継いで、よりよい商品へと進化させ続けます。

浴び心地:面全体に配置された散水穴 握りやすさ:手にフィットする程よい湾曲形状・指掛かりがあり、しっかり握れる断面形状