窓上手のテクニック/PASSIVE DESIGN COME HOME 木村真二の窓上手になるパッシブデザインのコツ

対談A 顧客層とパッシブデザインの響かせ方
株式会社PASSIVE DESIGN COME HOME 代表取締役 木村真二 氏×新建新聞社代表・三浦祐成 氏

集客は2つの入り口から

三浦:ここからは木村さんとディスカッションしながら、木村さんのパッシブデザインの手法にもう少し迫っていきたいと思います。
三浦:まず平たく聞きたいんですけど、PASSIVE DESIGN COME HOMEのお客様ってどんな方なのかなっていうことと、1棟単価ってどれくらいなのかということから。
木村:お医者様、夫婦で教員の方、大企業にお勤めの方が多いですね。
1棟単価は、ならすと起業した最初の年は4000万ぐらい、今は 6000万ぐらいでしょうか。
三浦:こういった顧客はパッシブデザインなど性能面に魅力を感じてアプローチしてきたのか、木村さんのキャラや人間性、会社の理念や雰囲気に惹かれて来たのか。
選ばれている理由はなんなのでしょう?
木村:最初の入口は2つに分かれているんですよね。
バッシブデザインというキーワードで来られたお客様、それとSE構法やRCが得意なので耐震性能というキーワードで来られたお客様、つまり性能がきちんとしていることが入口になっているケースと、モダンでスタイリッシュなデザインにしてほしい、つまり私たちのデザインが好きだっていうデザインが入口になったケースの2つです。
三浦:なるほど、性能とデザイン両面をきちんと追求し高いレベルで実践している会社がまだまだ少ないので、そこが強みになっているのでしょうね。
木村:ただ、デザインを入口にアプローチいただいたお客様でも、きちんとプレゼンしてお伝えすると、大半はパッシブデザインの重要性を分かっていただけるようになります。
そもそも理解力が高いお客様だということもありますが。
三浦:一方で高所得のお客様が多いと思いますが、そんな顧客に省エネや光熱費の削減という部分がどこまで響くのか。快適性もそうですが。
木村:確かに高所得の方は高い光熱費をかけて快適性を手に入れることができますよね。
でも、そういう人たちにこそ省エネやパッシブデザインの社会的意義を理念と共に訴えることが大事で、「こういう家をつくりたいんです」と具体的に伝えるようにしています。
それに共感していただいた方が顧客になっているイメージですね。
三浦:どの部分に共感することが多い?
木村:海外のセレブたちはあえてプリウスに乗っている、皆さんも家づくりを通して社会に貢献できるっていう切り口で説明すると、ああそうだよねって共感いただけることが多いですね。

これは予算のあるお客様に、RCのダブル断熱でUA値0.23、ηAC0.7、ηAH1.9という「超高断熱型パッシブデザイン」を提案した当社の実例です。
こうしたRCでモダンデザインをパッシブデザインで提案できるのも当社の強みになっています。

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