窓上手のテクニック/PASSIVE DESIGN COME HOME 木村真二の窓上手になるパッシブデザインのコツ

対談C パッシブデザインのプロセス 2
株式会社PASSIVE DESIGN COME HOME 代表取締役 木村真二 氏×新建新聞社代表・三浦祐成 氏

パッシブ設計の16のルール

木村:私はパッシブ設計のルールを決めています。
以下に紹介しましょう。
パッシブ設計ルール
木村:ここまでのおさらいになりますが、日照シミュレーションして南の壁の位置・南の窓の位置をどこにするかを確認し、日射の入れ方を考える。

次に、ゾーニングをスケッチで行う。
3つ以上、いろんな角度から考える。

LDKと寝室をどこにどう置くかを優先

木村:ゾーニング時に考える第一の優先事項はどこにLDKを持っていくかです。
木村:もう1つ、ここには書いてませんが最近心がけているのは、主寝室をどこに持ってくか。
一番夫婦が一番長く住むのがここだから。
子ども部屋を優先したいって言う方もいますが、子どもさんがその部屋に住むのはせいぜい6年ですよ、自分たちの主寝室を優先しましょう、極力南に置きましょう、と話します。
あとは、できれば家族全員ぶんの個室を、できれば南に取りたいですね。
三浦:優先順位を考え、様々なパターンを想定しながらゾーニングを考えていくわけですね。
木村:そうです。全室暖かくなるように。
私が主催している設計勉強会でもそういうことをお伝えします。

パッシブデザインと通常のプランニングを同時に

木村:3つめの、先ほど触れた「C・T・P」も大事です。
C=車、T=木。その配置を考えながらP=プランニングを行う。
プランを作成する
木村:4つめは「アプローチは短く奥深く」。
これは意匠の師匠である岸先生から教わったことですね。
いろんなストーリー・風景を思い浮かべながらアプローチを考えています。
木村:5つめは、陽の入り方はスケッチだけでなく、スケッチアップでボリュームを描きながら検討を行う。
木村:ここが邪魔してるなとかっていうのが見えてくるので、平面だけでは考えない。
これが6つめで、先ほどからの話ですね。
立面・断面・ボリュームをスケッチやスケッチアップで検討しながら考えます。
木村:7つめのパッシブデザインのアイデアを考えるというのは、陽の入り方・蓄熱・陽の閉ざし方をデザインに生かすということ。
最近は周りに家が建っている場合は、吹き抜けをつくることが増えました。
断熱性能が等級6・7ぐらいになってくれば、吹き抜けをつくった方が有利になりますね。
吹き抜けには決まりがあって、横に長く、奥行きは短くっていう。
横に長ければ陽が入りやすい。奥行きを小さくすると気積が小さくなる。
木村:吹き抜けをつくった場合、そこの窓の遮蔽をどうやってやるか、考える必要があります。
フィックスでやっちゃったら遮蔽できない。
キャットウォーク的なものつくるか、グレーチングを使って熱と光を入れようか、とか考えてやっています。

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